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PORTFOLIO OF

畑 大輝

DAIKI HATA

大阪大学大学院で情報ネットワークを学んでいます。学部時代から、高速なネットワークでサイバー攻撃を検出するシステムの研究に取り組んでいます。

所属
大阪大学大学院 情報科学研究科 情報ネットワーク学専攻
課程
博士前期課程1年
関心
情報ネットワーク・システム設計・ソフトウェア開発

01

プロフィール

プログラミングに興味を持ったきっかけ

子どもの頃から、身の回りにあるさまざまなものが「なぜ動くのか」「どのような仕組みで成り立っているのか」に興味がありました。なかでも、コンピュータやソフトウェアの動作原理に強く惹かれていました。

中学生のときにJavaの入門書を通してプログラミングの存在を知り、独学でJavaを勉強しました。自分が書いたコードによってコンピュータが意図したとおりに動くことに面白さを感じ、大学でも情報科学を学ぶことを選びました。

現在では、小学校でもプログラミング教育が行われていると知り、少しうらやましく思っています。一方で、自分で入門書を探し、分からないことを一つずつ試しながら学んだ経験は、現在の学習姿勢の原点にもなっています。

仕組みを理解するだけで終わるのではなく、そこにある課題を整理し、技術を使って解決策を形にできるようになりたいと考えています。

02

キャリアとビジョン

過去・現在・未来
PAST01

大学院へ進学した理由

学部時代には研究へ十分な時間を割くことが難しかったため、大学院で自分の専攻分野をさらに深めたいと考えました。

もう一つの理由は、研究を進めるうえで必要になる力が、今後エンジニアとして成長していくうえでも重要だと考えたことです。

特に現在は、自分が行ったことを分かりやすく整理し、誰もが根拠を確認できる形で伝えることに苦戦しています。この力は研究にも将来の仕事にも必要であるため、研究発表や議論を重ねながら身につけていきたいと考えています。

  • 何を解決すべきかを明確にする課題設定
  • 必要な情報を集め、根拠や正しさを検証する力
  • 仮説を立て、実装や実験を通して確かめる力
  • 想定どおりに進まないときも試行錯誤を続ける力
  • 専門の異なる人にも、根拠をたどれる形で説明する力
NOW02

短期的に目指していること

これまで学んできた幅広い情報系の知識を、実際のプロダクトやシステムの開発に活かし、社会へ還元できるエンジニアになりたいと考えています。

自分が開発に関わったものが、研究や試作だけで終わるのではなく、実際に社会の中で使われ、人の役に立つことを重視しています。

FUTURE03

長期的に目指していること

現在は、AIがコードを生成できる範囲が急速に広がっています。そのため、将来のエンジニアには、単にコードを書くことだけでなく、現場のニーズや制約を理解し、それを要件やシステム設計へ反映する役割が、より強く求められると考えています。

長期的には、利用者や現場の声を汲み取り、何を作るべきかを考え、いわゆる上流工程と呼ばれる領域から実装・評価まで関われるエンジニアを目指しています。

AIが作ったものについて、目的に合っているか、品質に問題がないか、社会的に許容できるかを最終的に評価することも、人間に残る重要な役割だと考えています。

仕事や成長について大切にしたいこと

詳しく読む
01技術者として大切にしたい倫理性能や便利さだけでなく、データや技術が人へ与える影響も考えたいです。

私は、技術者全般に求められる倫理観を重視したいと考えています。世の中には、利便性や性能を優先するあまり、倫理的な問題が十分に考慮されていないサービスやプロダクトも存在すると感じています。

分かりやすい例の一つが生成AIです。より良いAIを開発するために大量のコンテンツを学習へ利用することと、著作権者や制作者の権利をどのように守るかの間には、簡単には解決できない問題があります。

このような構造的な問題を、私一人の力で是正することは難しいと思います。それでも、自分が開発へ関わるものについては、誰にどのような影響があるか、利用するデータや技術に問題がないかを考え、倫理を軽視したものにならないようにしたいです。

AIが作ったものを人間が評価する場面が増えるほど、何を良いものと判断するのかという基準と、その基礎になる倫理観は、これまで以上に重要になると考えています。

02成長についての考え方苦手なことは「伸びしろ」、失敗した経験は次へ活かす材料だと考えています。

私は、成長するためには実際に経験することが大切だと考えています。うまくいった経験は自信につながります。一方で、成長という観点では、想定どおりに進まなかった経験や失敗した経験から得られるものが特に大きいと思います。

失敗を避けることよりも、失敗から何を学び、その後の行動へどのように反映するかが重要です。自分が苦手だと思うことも、単に「できないこと」と捉えるのではなく、まだ成長できる部分、つまり伸びしろを見つけたと考えるようにしています。

また、知識や経験が増えても、子どもの頃のように「なぜだろう」と問い直す姿勢や、固定観念にとらわれない柔軟な発想を失いたくないと思っています。

03

研究

攻撃検出システムと研究の進め方

RESEARCH THEME

研究テーマと概要

学部時代から継続して、「スマートNICを活用したフロー特徴量に基づく攻撃検出システムの実装」に取り組んでいます。

目的は、膨大な通信が流れるネットワークにおいて、通信速度を維持しながら、従来の方法では見つけにくいサイバー攻撃を検出することです。

HOW IT WORKS

システムの処理の流れ

番号を選ぶと、その段階の説明が切り替わります。

STEP 01

大量の通信がスイッチへ到着

大量の通信がプログラマブルスイッチへ到着します。

研究の背景・担当内容・成果

専門的な説明
01研究の背景|通信量だけでは見つからない攻撃少量の通信を長く続ける攻撃は、その瞬間だけを見ると正常な通信とよく似ています。

短時間で大量の通信を送り、サーバを機能不全に陥れる攻撃は、通信量が急激に増えるため比較的検出しやすいという特徴があります。

一方で、少量の通信を長時間継続したり、多数の短い接続を繰り返したりする「低レート・スロー攻撃」もあります。一つひとつの通信は正常な通信とよく似ているため、その瞬間の通信量だけを見ても攻撃かどうかを判断できません。

本研究では、同じ送信元・宛先やポート番号を持つ一連の通信を「フロー」と呼びます。その継続時間やパケット数など、通信の振る舞いを表す値が「フロー特徴量」です。通信内容そのものをすべて読み取るのではなく、フロー特徴量を蓄積することで攻撃の兆候を捉えます。

  • 一つの通信がどれだけ長く続いているか
  • パケットがどの程度の間隔で到着しているか
  • 同じ送信元から何回接続が試みられているか
  • パケットの大きさやTCPフラグがどのように変化しているか
02研究の課題|高速処理と履歴の保持高速なスイッチと、複雑な解析ができるスマートNICには、それぞれ異なる得意・不得意があります。

大規模なネットワークでは、同時に数百万から数千万ものフローが発生します。これらの履歴を記録しながら、到着するパケットをリアルタイムに処理しなければなりません。

しかし、一種類の装置だけで、高速な処理と大規模な履歴管理の両方を担うことには限界があります。そこで研究グループでは、二つの装置に同じ処理をさせるのではなく、それぞれの長所に応じて役割を分担させました。

プログラマブルスイッチ

得意なこと
毎秒テラビット級の通信を高速に処理できる
制約
内部メモリが小さく、大量の通信履歴を保持できない

スマートNIC

得意なこと
プロセッサと大容量メモリを持ち、複雑な解析ができる
制約
スイッチより処理速度が低く、全通信を解析すると過負荷になる
03私が中心に担当したことスマートNIC内部のデータ構造、並列処理、パケット振り分けを設計・実装しました。

私は、この攻撃検出基盤のうち、スマートNIC上で通信履歴を管理し、攻撃を判定する部分の設計・実装を中心に担当しました。

スマートNICは通信機能に加えてプロセッサとメモリを備えています。しかし、複数のプロセッサコアが同じ通信履歴を更新すると処理の競合が起きます。また、大量の履歴を外部メモリから毎回検索すると、メモリアクセスの待ち時間が性能低下の原因になります。

1. 複数コア間の競合をなくす

同じ送信元から発生した通信を、常に同じ処理コアへ割り当てるようにしました。複数のコアが同じ履歴を同時に更新しなくなるため、データを保護するための待ち合わせ処理を減らせます。

2. 通信履歴を高速に検索する

検索に必要な小さな情報と、実際の統計データを別々に保存するデータ構造を設計しました。小さな索引を手元に置き、詳しい内容だけを資料庫から取り出すような仕組みです。

3. ハードウェアとソフトウェアを組み合わせる

スマートNICが備えるハードウェアの振り分け機能と、ソフトウェアによる詳細な割り当て処理を組み合わせ、柔軟性を保ちながら並列処理を高速化しました。

04研究成果|担当部分とグループ全体担当した実装と、研究グループ全体の成果を分けて掲載しています。

私が担当したスマートNIC実装

NVIDIA BlueField-3を用いた実機実験では、毎秒約2,400万パケット相当の通信記録を、測定条件においてパケットロスなく処理できました。

また、処理コア間の負荷の偏りや、複数コアで共有するデータ領域へのアクセスが、さらなる高速化を妨げていることも明らかにしました。目標値だけでなく、測定結果から次に解決すべき問題を特定することも、研究における重要な成果だと考えています。

処理性能
毎秒約2,400万パケット相当
測定結果
測定条件においてパケットロスなく処理

研究グループ全体のシステム

すべての処理を一つの高性能な装置へ集約するのではなく、異なる装置へ適切に役割を割り当てることで、高速性と高度な攻撃検出を両立できることを示しました。

入力通信
最大1.2 Tbpsを処理
スマートNICへの通信量
1.2 Tbpsから3.6 Gbpsへ削減
帯域削減率
99.7%
スキャン攻撃
攻撃元の99%を検出

1.2 Tbps・99.7%・99%は研究グループ全体のシステムに関する結果です。私が担当したスマートNIC実装だけの成果ではありません。

05この研究から学んだこと部分的な高速化だけでなく、システム全体の役割分担を見る必要があると学びました。

この研究を通して、単にプログラムを高速化するだけでは、大規模なシステムの問題は解決できないと学びました。

スイッチとスマートNICのどちらに何を担当させるか、データをどこに保存するか、複数の処理コアに仕事をどのように割り当てるかなど、システム全体を見渡した設計が必要です。

また、実装して終わるのではなく、性能を測定し、結果からボトルネックを特定し、次の改善につなげるという研究の進め方も経験しました。

06現在取り組んでいる研究最近は、5Gコアを構成する機能や情報の配置について研究しています。

5Gコアとは、スマートフォンなどの端末の接続、通信経路、移動を管理するモバイルネットワークの中枢部分です。現在は、5Gコアを構成する機能と、それぞれが保持する情報を、どの計算機やネットワーク機器へ配置すべきかを研究しています。

対象は異なりますが、「高速な処理と大規模な情報管理を、複数の装置の役割分担によってどのように両立するか」という問題意識は、これまでの攻撃検出システムの研究とも共通しています。

07研究業績2026年の電子情報通信学会技術研究報告です。

畑 大輝・武政 淳二・小泉 佑揮「スマートNICを活用したフロー特徴量に基づく攻撃検出システムの実装」電子情報通信学会技術研究報告、2026年

デジタルツールの使い方

研究プロセス・スタイル
01

Whisper

ミーティングを文字起こしする。

02

ChatGPT

要点になりそうな箇所を抽出する。

03

自分で確認

元の発言と照合し、重要性を判断する。

04

Notion

決定事項や次に行う作業を整理する。

05

Obsidian

疑問や着想を残し、後から見返して関連付ける。

AIは要点の候補を出すところまで。元の内容との照合、重要性の判断、最終的な整理は自分で行います。

Notion

研究室とアルバイトの情報整理に、授業を受ける前から使っています。

  • 研究室のミーティング内容の整理
  • ミーティングで指摘された重要事項や、次に行う作業の整理
  • アルバイトにおける業務マニュアルの作成
  • アルバイトのチームミーティングにおける議事録の作成

Obsidian

講義で学んだ「発酵思考」を参考に、知識や疑問を後から結びつけています。

授業を受けるまでは使ったことがありませんでした。授業で扱われた「発酵思考」を参考にし、研究で新しく学んだことや考えたこと、まだ整理できていない疑問を一度記録し、後から見返して整理したり、ほかの考えと結びつけたりするために使用してみました。

Zotero・Google Colab

Zoteroは講義で、Colabは以前に機械学習へ取り組んだ際に使いました。

Zotero

授業でのみ使用し、論文と書誌情報を整理・管理する方法を学びました。

Google Colab

最近は使用していませんが、以前に機械学習へ取り組んだ際、GPUなどの計算資源を利用するために使っていました。

04

スキル・実績

学歴、技術、資格、研究業績と活動経験

EDUCATION

学部
大阪大学 基礎工学部 情報科学科
大学院
大阪大学大学院 情報科学研究科 情報ネットワーク学専攻 博士前期課程1年

TECHNOLOGIES

プログラミング言語

  • C
  • Java
  • Python
  • JavaScript

フレームワーク・アプリケーション開発

  • Django
  • Electron

開発環境・バージョン管理

  • Linux(Ubuntu)
  • Git
  • GitHub

経験年数や「上級」などの熟練度は、ここでは設定していません。

QUALIFICATIONS

  • 応用情報技術者試験 合格
  • 情報処理安全確保支援士試験 合格

PUBLICATION

畑 大輝・武政 淳二・小泉 佑揮「スマートNICを活用したフロー特徴量に基づく攻撃検出システムの実装」電子情報通信学会技術研究報告、2026年

アルバイト・活動経験

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01大学受験予備校の教材品質管理チームリーダーとして技術と運用の両方を見直し、月当たりの確認処理件数を2倍にしました。

全国の予備校で使用される問題や解答・解説に不備がないかを確認する品質管理チームで、リーダーを務めました。

当時は、現場から届く不備報告の整理と修正指示が管理側へ一点集中し、業務全体のボトルネックになっていました。チーム全体の負担を減らし、持続可能で効率的な体制を作りたいと考え、従来の業務フローを見直しました。

運用面では、習熟度の高い担当者に不備報告の一次集約を任せ、管理側が最終確認に集中できる体制へ変更しました。技術面では、分散していた作業ファイルを一元管理するシステムを自ら構築し、進捗の可視化とファイル管理に伴うミスの削減を図りました。

その結果、月当たりの確認処理件数を従来の2倍に向上させることができました。この経験から、システムを作るだけでは問題は解決せず、人の役割や業務手順も含めて設計する必要があると学びました。

役割
教材品質管理チームのリーダー
成果
月当たりの確認処理件数を2倍に向上
02生成AIの評価業務決められた評価基準に従い、生成AIの出力内容を採点する仕事を経験しました。

生成AIが出力した内容を、あらかじめ定められた評価基準に従って採点するアルバイトを経験しています。

少し余談ですが、報酬はドル払いです。円安の時期には日本円換算の報酬が高くなりやすい一方、人気のある仕事なのか、業務があまり割り振られないこともあります。

05

私生活・趣味

普段の過ごし方、好きなもの、思い出の場所

FOOD

麺類と盛岡冷麺

麺類全般が好きで、大学の食堂でも基本的に麺類を選びます。最近は特に盛岡冷麺にはまっています。

盛岡冷麺は、関西では焼肉店以外で見かける機会があまり多くありません。梅田にある「ちるり」では盛岡冷麺を食べることができ、おすすめの店です。

Photo:663highland / Wikimedia Commons·CC BY-SA 3.0(表示用サイズ)

FAVORITE PLACE

摩耶山掬星台

地元の神戸にある摩耶山掬星台は、思い出深い場所です。小学生の頃、学校行事で毎年摩耶山へ登っていたため、子どもの頃の記憶と強く結びついています。

摩耶山掬星台は日本三大夜景の一つとしても知られています。登山をしなくても、ケーブルカーとロープウェイを乗り継いで訪れることができます。

リフレッシュ|リズム天国 ミラクルスターズ

最近のリフレッシュ方法は、『リズム天国 ミラクルスターズ』です。ほかのゲームと比べて、少しの空き時間でも遊びやすいところを気に入っています。

画面を見てタイミングを合わせる「目押し」だけでは進めにくく、音をよく聴き、実際にリズムへ乗ることが求められる点が特徴です。研究や作業の合間に、短時間で頭を切り替えるのに向いています。

作業効率|30分から1時間で区切る

私は、一つのことへ長時間集中し続けるのが得意ではありません。

そのため、30分から1時間程度の短い単位で一度タスクを区切り、別のタスクへ移るようにしています。一つの作業を区切りなく続け、だらだらと時間を使ってしまうことを避けるための工夫です。

本|ハリー・ポッターとシャーロック・ホームズ

ハリー・ポッター

映画もありますが、あえて本で読むことで、物語だけでなくイギリスの文化を少し感じられるところが好きです。作中のヤドリギのような文化や生活に関する細かな要素が印象に残っています。また、日本語訳の独特な表現も個人的に気に入っています。

シャーロック・ホームズ

小学生から中学生の頃に好んで読んでいたシリーズの一つです。

映画・作品|ドラえもんと名探偵コナン

ドラえもん

夢のある世界観が好きで、特に映画作品が面白いと感じています。

名探偵コナン

子どもの頃から好きな作品ですが、最近は登場人物が増え、知らないキャラクターが多くなったと感じています。

摩耶山掬星台から見た神戸の夜景の拡大表示
摩耶山掬星台から見た神戸の夜景